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2014年度外国人人材白書「東南アジアでの日本企業の布陣による急上昇中の人材の需要」



2014年度外国人人材白書「東南アジアでの日本企業の布陣による急上昇中の人材の需要」



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株式会社ビーコス
代表取締役:    金 春九
問合せ先:  
TEL:  

メール:  
 人材開発部 章 曦璜
 03-5733-4265(代表)
 03-5733-3849(直通)
 syou@b-cause.co.jp


目 次


概 要
1  新しい傾向に伴う人材側の動き、嗜好、特徴など
1.Ⅰ  ビーコスの紹介で成約した外国人人材の分析
--2013年度のサービス概況と変化
1.Ⅱ  外国人人材は日本企業で何を実現したいのか

1.Ⅱ.①  将来性を重視
1.Ⅱ.②  自分への「評価」を求める


2  現在の外国人人材市場の特徴&急務となった日本企業の外国人人材確保
2.I  2013年度外国人人材市場の変化
--外国人人材市場の時代ごとの特徴
2.Ⅱ  企業の人材に対する要求

2.Ⅱ.①  ビジネススキル
2.Ⅱ.②  日本語能力
2.Ⅱ.③  人物面


3  外国人人材紹介会社の役割
3.Ⅰ  マッチングのために

3.Ⅰ.①  念入りのヒアリング、適切なアドバイス
3.Ⅰ.②  求人案件受注から入社に至るまでの双方へのケア

3.Ⅱ  まだまだ消極的な企業が多い
--閉鎖的な日本企業の採用戦略?!

終わりに
参考資料



概要
2013年~2014年の外国人人材市場の特徴を一言でまとめるならば、「とにかく東南アジアが熱い」になる。
中国の原材料費・人件費上昇の対策として、多くの日本企業(特にメーカー)が東南アジアにて生産基地を確保するという選択をした。親日国家が多く、生産コストが低い点が魅力的だが、それよりも企業がこれらの国の「将来性」を見込んでいる。中にも、これらの国の優秀な人材への注目が、一段と高まっている。--日本での留学・就業経験のある東南アジア出身の人材が、いま話題になっている。

1  新しい傾向に伴う人材側の動き、嗜好、特徴など
1.Ⅰ  ビーコスの紹介で成約した外国人人材の分析
--2013年度のサービス概況と変化
下記は、過去3年間実際ビーコスの紹介で企業に入社した外国人人材の国籍別の統計です。
図の通り、徐々にとはいえ、紹介成約者の国籍が13ヶ国(2011.4-2012.3)→15ヶ国(2年前)→17ヶ国(ここ1年間)と増えつつある。アジア各国をはじめとして日本企業の求める人材の国籍多様化に対し、われわれの人材の提供の面での対応も追い付いており、できている。その原因は、ビーコスには160ヶ国の人材に登録していただいており、様々な企業の求人のニーズに対応できるシステム作りに十数年の経験があるからである。

【上位常連国について】
中国、アメリカ、日本の3ヶ国は上位の常連になっているが、実はその内容と人材の内訳はそれぞれである。中国に関しては、留学で来日の人材がほとんどで、新卒で日本企業に勤めるケースが非常に多い。母国語の能力、中国とのビジネス関連性を除いて、就職先、転職先の企業も、職種も、その採用の流れも、日本人の就職者、転職者とはさほど変わらない。
アメリカ人の人材に関しては、やはり単純に英語力を求められるケースが多く、全体の割合も毎年減っている。そのため、採用職種も語学の講師、あるいは翻訳・通訳の担当がほとんどである。ただし、今年に入って徐々に営業職、事務職の求人(アメリカ進出、あるいは日本国内の海外対応体制強化を図る企業よりの依頼、円高ドル安が主な原因と企業からの声も)も増えつつあるので、今後の変化は楽しみである。
日本国籍に関しては、外国語を堪能とする日本人か、バイリンガル(元日系外国人で帰国者など)を求める企業からの依頼がほとんど(2ヶ国語以上の語学力、日本文化への理解を強く求める企業)である。ビーコスには、そういった人材の登録も3,000名以上あるので、幅広く対応できている。

図1

2011.4-2012.3
(図1)


図2

2012.4-2013.3
(図2)


図3

2013.4-2014.3
(図3)


【東南アジアについて】
また、前述もあったように、日本企業(特にメーカー、中小規模のメーカーも含め)の東南アジアの進出の強化も、この3つの図から判明できる。
数字上は、東南アジアの国籍の成約人材の占めるパーセンテージは、8%(2011.4-2012.3)→21%(2年前)→ 34%(ここ1年間)と大幅に増えてきている。特にインドネシアは、今年で中国と並んで1位となっており、昨年よりも大量に増えた形となった。その原因は、一昨年タイにおいての洪水をきっかけに(以来タイ国籍の求人数、成約数ともに減少)、日系企業(メーカーをはじめ)が新たな進出先、あるいは注力する国にインドネシアを選んだ。豊富な資源と労働力、まだまだ商品市場としての潜在力、すべてにおいて従来の進出先筆頭のタイに負けないものを持っている。昨年より外国人人材の市場においても、インドネシア人材の日系企業への入社数は急成長している。

ビーコスでは、こういった外国人高度人材に関するノウハウを多数有し、企業のニーズに合った人材をスピーディーに紹介するシステムができている。


1.Ⅱ  外国人人材は日本企業で何を実現したいのか
在日外国人人材の日本での経歴は、最初は留学、そして就職という流れが多い傾向にある。企業に対して一番切実な要求は、やはり「自分の成長」を約束してくれることである。

1.Ⅱ.①  将来性を重視
 主な在日外国人人材は、「将来目指すもの」は日本でビジネス経験を積み、将来的に母国と関連性のある事業に携わりたいという希望を最も抱えている。
いずれにせよ彼らは、日本語や日本の文化を学んでいる以上、自身の母国語を含めた語学力を活かして仕事をしたいという願望は強い。そうした中には、自分のやりたい仕事、入りたい業界を明確に目標とする人もいれば、「今すぐではなくても将来的に自分の成長に繋がる仕事」を提供する企業であれば、理想的であると理解する人もいる。

1.Ⅱ.②  自分への「評価」を求める
世界各国から集まっている外国人人材は、「評価」への考え方や理解も千差万別であり、日本人とは違っている。「外国人はすぐ条件面で交渉してくる」という声を企業の採用担当や人材紹介会社からも耳にすることが多いが、自身の経験・実力を会社から認められた証拠として希望の報酬を手にすることが一般的である。特に欧米出身のビジネスマンにおいては、「会社からの評価は、お金以外の何で表すことができる?」といった感覚も強い傾向にある。

2  現在の外国人人材市場の特徴&急務となった日本企業の外国人人材確保
2.I  2013年度外国人人材市場の変化
--外国人人材市場の時代ごとの特徴
下記は、ビーコスに依頼された外国人求人の案件について、
3年前(2011.4-2012.3) ※図4
2年前(2012.4-2013.3) ※図5
過去1年(2013.4-2014.3) ※図6
について、それぞれのシェアをグラフにしたものである。

3年前の2011年は日本での勤務が86%と大半を占めていた。それが2012年には45%そして過去1年間は50%と日本の割合は減少した。その代わりにアジア諸国を中心に、勤務地が広がっている。(スタートは日本勤務で将来海外転勤を含む。)
日本企業は海外進出に伴って進出先国の人材を採用したいと考えている。その一方で外国人人材は日本企業への入社によって将来的に母国法人・子会社・拠点にて活躍したいという希望を持つ傾向がある。両者のニーズの調整の結果とも言える。

図4

2011.4-2012.3
(図4)


図5

2012.4-2013.3
(図5)


図6

2013.4-2014.3
(図6)


同じく、企業の要求する言語も進出先国の多様化とともに増えていることが、下記の図4、図5、図6から分かる。3年前までは、ビーコスに依頼される求人案件の必要言語は、日本語+英語が約8割を占めていた。しかし、近年大きな変化が現れている。

図7

2013.4-2014.3
(図7)


図8

2011.4-2012.3
(図8)


図9

2012.4-2013.3
(図9)


この動きについてビーコスの見解としては、以下の通りである。 2008年のリーマンショック以前から日本企業は “グローバル化”の必要性を感じていた。ただ、それは非常に漠然としたものであったため一時的に社内に外国人(英語堪能な人材)がいるといった状況を意識であったと考えられる。しかし、そのような動きは前述リーマンショックにより変わったと考えている。企業は進出先の事情の詳しいネイティブを優先的に採用するようになり、採用戦略をより明確にしてきているようだ。
また、上記の図からわかることとして進出先にアジアが圧倒的に多いため、アジアからの人材が日本での就職の機会が拡大し今後もさらに増加していくと思われる。

さらに一つ最近の傾向としては、現在の日本企業の外国人採用は、実際の海外進出もしくは海外との連携に伴うことも多いが、「企画段階で、まだ具体的な事業はないものの、まずは優秀な人材を確保し、その事業を担ってもらう」という人材面の競争において優位に立とうという戦略もある。この傾向は、今後はますます広がり、日本企業の海外人事戦略の重要な一環になっていくのではないかと考えている。


2.Ⅱ  企業の人材に対する要求
2.Ⅱ.①  ビジネススキル
外国人の転職では、日本人の転職に比べ、必ずと言っていいほど、業界での経験が求められる。外国人を採用するにあたり、入社後の社内教育に日本人よりも時間が必要になり、精神面ではなかなか会社に溶け込むことができないのではないかという懸念もある。企業は「即戦力」を更に超えて「黙ってもすぐに利益を生み出す人材」を求めているようである。それは中途採用であればもちろんのこと、新卒採用でも外国人人材の場合に母国でのビジネス経験(インターンシップなどを含む)があれば、その部分を重視する事が多い。こうした事は、現地のノウハウがなく、初めて外国へ進出する企業などにとっては好条件になる。
それとは逆に、母国でのビジネス経験のある人材をあえて採用しないケースもある。つまり、少しでも母国で社会人経験をした留学等で日本に来る外国人に対し「教育しにくい」と決めつけてしまう企業も少なくないのである。
いずれにしても、日本企業の外国人採用に対する姿勢は、まだまだ消極的であり、とても慎重である。そして、待遇面、教育面など、外国人を受け入れる体制が整っている会社は、まだまだ非常に少ないように思われる。この大変な経済環境の中では仕方がない部分もあるものの、日本企業の外国人採用戦略は現状のままで良いのかと疑問をもたざるを得ない。日本式のビジネス能力を求めるのならば、日本に大志を抱き訪れ、「留学・就職をしたい、日本の企業で成長したい」と希望に燃える外国の若者に対し、日本企業が整理された体制で迎え入れることも必要なのではないかと思う。

2.Ⅱ.②  日本語能力
業界や職種によってレベルの要求度に差はあるものの、日系企業で働く以上、日本語能力を多くの企業が当然のように要求してくるのが実情である。対クライアントだけではなく、社内でコミュニケーションをスムーズにとるためには、採用に際して、日本語能力はどうしても判断基準の1つとなる。
しかし、ビジネスレベルで流暢に日本語を話せる人材を求める企業が多い一方で、近頃では日本語能力不問の求人が出る傾向もある。例えば、海外戦略を現地で展開したい企業は、日本語能力よりも、現地でどれだけの事業を担って行けるか、その人のビジネス能力、特に現地での経験を求めている。

2.Ⅱ.③  人物面
採用現場に立ち会って来た経験から、日系企業の外国人人材採用において、実は「人物面」が最も重要な事と考えられる。
入社後に、自社の雰囲気や社風等に合うかどうかというような日本人の採用時と同じ視点でのチェックもあるが、外国人を採用する際に企業が特にチェックするのは、その人材が日本人と同じような、物事の考え方ができるかどうかなのである。
ビーコスの見解としては、この考え方が時代遅れとなりつつあり、これからの日本企業の発展に阻害すると思われる。新興国において急激な経済成長で、頭角を現してきた新しいグローバル企業や従来の競争相手の海外企業とも、まずは人材の争奪戦に勝たなければ、あらゆる側面で遅れを取ると思われる。日頃から社員に対し、「従来の固定観念を捨てろ」と強調しつつも、会社自体が「日本人の物事の考え方」という固定観念は捨てられないように見受けられる。
しかし一方で、純粋にビジネスに対する姿勢、仕事に取り組む態度から人物を判断する企業も少なくない。それらの企業は、外国人の「日本人と違う部分」の価値を、真摯に受け止めているといえるだろう。

図10

(図10)


※上記の図はビーコスの取引企業に対してのアンケートの結果の一つであり、外国人採用にあたって企業が期待する点を表している。


3  外国人人材紹介会社の役割
3.Ⅰ  マッチングのために
3.Ⅰ.①  念入りのヒアリング、適切なアドバイス
ビーコスでは、企業からの問い合わせを受けた段階から細目にニーズをヒアリングすることを徹底している。面会の際は、募集背景、求める人材の人物像・詳細のスキル、採用後の勤務プロセスまで具体的に伺い、登録人材の状況の説明を交えながら、企業にとって最善の採用活動になるようにヒアリングをすることがビーコスのスタイルである。
その上で、企業の求める人材像に忠実に登録人材へ募集をかけ、応募者とは何度か話し合う場を通して、履歴書・職務経歴書の完成までをサポートしながら、応募者本人の全体像と希望等もきちんと把握することを徹底している。
応募者の応募書類を企業へ提出し、書類選考の段階に入ってからも、企業の質問に答え、本人の状況を詳しく伝え、疑問の残らないよう懸念点をすべてクリアにすることが、結果としてよいマッチングに繋がると考えているからだである。

3.Ⅰ.②  求人案件受注から入社に至るまでの双方へのケア
人材紹介会社としての経験上、企業の求める人材のスペック・細かいニーズの部分が、採用に至るまで全く変わらない求人は少ないと心得ている。よって一つ一つのステップでのヒアリングが非常に大事なポイントになるのである。日程調整の際や1次面接後そして2次面接後など、その都度で必ず新たな企業側からの条件や応募者の状況の変化などが出てくる。しかし、こうした要望に対応できない人材紹介会社は、企業からも、応募者からも信頼されないと思われる。
さらに、内定から入社までのケアも、非常に大事なポイントであり、例えば新卒の学生の場合は就労ビザの申請など、企業の場合は会社資料の用意などもあるので、人材を紹介した会社として最後まで責任を持ってサポート、アドバイスをきちんと提供し、双方にとってベストの結果に結び付けることだけに集中するよう心掛けている。

3.Ⅱ  まだまだ消極的な企業が多い
--閉鎖的な日本企業の採用戦略?!
外国人人材を採用する企業のもっとも多い出発点というのは、「国籍に関係なく優秀な人材を確保するため」であることは前述にも挙げたが(実際人材のダイバーシティ戦略のニーズなど)、実際企業の外国人人材向けの採用担当(新卒含む)は、外国人の採用に必要な知識を備えていないことが多い。例えば、2012年5月に導入された、学歴・職歴・年収などの項目ごとに付与されるポイントの合計が一定点数に達した外国人人材に向けた「出入国管理上の優遇措置」という制度について、9割近くの採用企業がこれを知らない。
また、日本企業の海外進出は言うまでもなく、外国人人材の採用も長年経ているものの、いまだに「社内の国際化、外国人社員の教育・定着」に向けて一番取り込んでいる活動というと、「日本人社員の異文化への理解を高める」という初級レベルのものに留まっているのが現実である。



終わりに
人材ビジネスに携わる企業の見解として、近年の外国人人材の流れは日本企業にとって非常に重要なターニングポイントであると肌に感じている。社内の外国人人材の雇用によって海外の現場とのやり取りだけでなく、マーケティング・リサーチ、新規事業開拓などの業務において活用できるからである。これから日本がグローバル化社会で勝ち抜いていけるか、また外国企業と共存していけるかは、今後の外国人人材の雇用が大きな要素となるのは間違いないだろう。
企業も政府も将来の日本企業を支えるために、外国人人材の活用の重要さを真摯に受けとめ、対策を練るべきである。だが、日本のビジネス社会の大きな環境から見ると、まだまだ日本企業に外国人人材の採用に関するノウハウは少ないということは現実である。ビーコスでは、日頃から高度外国人人材を専門的に扱うプロとして意識を高め、あらゆる面で企業と人材の両方に対してそのノウハウを提供することを惜しまずに、少しでも日本社会において高度外国人人材の活躍の場を広げていけたらと心掛けている。これは、私たち外国人人材ビジネスに関わる企業の責任でもあり、今後も精進し続けるように今以上の努力をしなければならないと考える。

参考資料
図1~図6、図8~図10: 株式会社ビーコス資料:2011年度~2014年度人材開発部統計データ
図7: 「外国人を採用したい日本企業へのアンケート結果」
※ビーコス運営の外国人求人の専門サイトHiworkの下記統計データより